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君の膵臓をたべたいのネタバレ。あらすじと最後(通り魔の犯人は?)【小説】

投稿日:2017年4月17日 更新日:

住野よるさんの作品「君の膵臓をたべたい」が実写映画化されます。

 

作品名だけ聞くと「ちょっとホラーっぽい」イメージですが、中身は「とても泣ける小説」です。

 

小説が非常に好評だったことから今回映画化となり、小栗旬さんや北川景子さん、浜辺美波さん、北村匠海さんが出演。

映画は小説とはまったく違うストーリー展開なので小説と映画の違いも紹介していきます。

 

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【映画】君の膵臓をたべたい 予告

 

【小説】のあらすじ

主人公である【僕】は病院でたまたま落ちていた日記を拾い、好奇心から中身を確認するとクラスメイトの日記だとわかる。

 

【僕】のクラスメイトである山内桜良(やまうちさくら)は膵臓を病んでおり、余命1年だった。

 

クラスの人気者である桜良と人付き合いを避け友達のいない僕。正反対の2人が秘密を共有することによってお互いに足りないものを補い病気がまるでないかのような日々を過ごしていく。

 

そして自分にとって彼女がどんな存在なのかを知った時、衝撃の展開を迎えることになります。

 

登場人物

・・・主人公の名前はなぜか【秘密を知っているクラスメイト】【地味なクラスメイト】【仲良し】など名前が出てきません。(長いので勝手に「僕」に統一しています。) その秘密は後述します。

 

地味で前に出て自分の意見を言うこともない。自らの性格を「草舟」と表現し強い流れには逆らわず流されるという性格を持っている。

 

友達はいなかったが、桜良の共病文庫を読んだことにより彼女の人生に関わることになった。それすらも本人が望んだわけでもなく「ただ流されるまま」関わる形を取っている。

 

山内桜良(やまうちさくら)

膵臓の病気であと1年しか生きられない。だが日常生活には問題なく周囲に病気のことは知られていない。

僕と性格は正反対で明るくよく笑う。「うわははっ」とかなり特徴的な笑い方をする。

 

彼氏が今まで3人いて、どれも本気の恋だったと彼女は語っている。

 

家族構成は父・母・兄の4人家族。

恭子という親友がおり、病気のことは話していない。

 

 

ネタバレ

ストーリー

病院の待合室でたまたま見つけた一冊の日記。

「共病文庫」と名の付けられた見たこともない本に本好きの僕がその内容に興味を持ち、中身を見てしまう。

 

その中身は「自分が膵臓を病んでいて余命が1年ほどしかない」という内容で僕が本を閉じると、本の持ち主が目の前に現れる。

 

持ち主は自分のクラスメイトの山内桜良だった。

僕は本を読んでいないフリをしたが、彼女が僕に自ら病気のことを話してくる。

 

そして家族以外は誰も知らない秘密を僕は共有することになったのだった。

 

僕は友達もおらず秘密を守るだけで、彼女と関わるなんて考えてなかった。

そんな僕の予想を裏切って、彼女は僕に積極的に関わるようになる。

 

「草舟」(流される性格)である僕は「大型船」(積極的な性格)である彼女の頼みをことごとく聞いてしまう。

 

僕がやっている図書委員に彼女が立候補し、それから2人でデートをし、ついには2人きりで旅行まですることになった。

 

彼女が大切な時間をなぜ自分と過ごしているのかわからない僕。

彼女は「真実を知っても普通に接してくれる」僕が彼女に日常を与えてくれる唯一の存在だからだと答える。

 

2人の親密な関係を不可解な現象として見るクラスメイトたち。

そして桜良の親友の恭子は突然沸いてきた僕に警戒心丸出しだった。

 

彼女と噂されるようになってから学校で僕の上靴が捨てられたり、持ち物が無くなったりするが起こるが誰がやっているのかわからない。

 

そんな中、僕は彼女から「星の王子さま」を借りるため彼女の家に行くことになった。

 

そこで彼女は自分の部屋で僕に抱きついてきて「死ぬ前に恋人でもない人と"いけないこと"がしたい」と言い出す。

 

僕の様子がおかしいことに気づいた彼女は「冗談だよ」と言って僕から離れる。

だが僕は彼女に馬鹿にされたと感じ、許すことができずに押し倒してしまう。

 

力づくで彼女を抑えつけていた僕だったが、彼女の涙を見て我に返り、自分のしたことを後悔しながら帰り道を歩く。

 

そこへ名前は覚えていないが自分のクラスメイトが現れ「なんでおまえが桜良と仲良くしてるんだ。」と突っかかってきた。

 

彼は桜良の元彼で、まだ彼女のことを好きだった。

僕はいざこざが面倒だったので彼に対して「彼女、しつこいやつは嫌いだって言ってたよ。」

 

その発言を聞いて逆上した彼は僕に殴りかかる。

そこへ彼女が現れ、殴られ血を流した僕を再び家へ連れて行く。

 

2人は仲直りし、関係は元に戻ったのだった。

だがそれから間もなくして、彼女は突然入院することになってしまった。

 

お見舞いに行き、僕は彼女に「生きるとは?」という問いを投げ、帰ってきた答えに僕は彼女に対する想いの答えを知ることができた。

 

彼女の検査入院は予定より2週間ほど長引いた。

僕は彼女が死んでしまわないか心配し、彼女はそれを聞いて僕同様、僕に対する想いの答えを知ることができた。

 

そして無事退院し、彼女と遊ぶ約束をした僕。

喫茶店で待ち合わせている間に彼女とメールをしていた。

 

彼女に「私のことを褒めろ」と言われ、僕は考える。

僕は彼女に憧れていた。彼女のような人間になりたいと。

 

それを表現するのに「君の爪の垢を煎じて飲みたい。」と考えたがそれではありきたりだと思い、2人の関係を示す言葉にピッタリな「君の膵臓をたべたい」と彼女のメールに送信した。

 

しかし彼女から返信が来ることは無かった。

そして喫茶店にも現われなかった。僕は不安になった。

 

僕はその理由をテレビのニュースで知ることになった。

彼女は住宅街を歩いている途中、通り魔に包丁で刺されて殺されていたのだった。

 

僕は彼女が病気で死ぬと思っていた。

最終回が決まったドラマが必ず最終回まで放送されるように。

 

だが死は誰にも平等だった。明日死ぬかもしれない。

それを忘れていた僕は改めて、死の残酷さを知ったのだった。

 

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結末

彼女が死んだ後、僕は葬式には顔を出さなかった。

僕が重い腰を上げたのは、彼女が死んでから10日後だった。

 

臆病な僕は彼女に借りていた本を返すという理由を作らなければ彼女に会う勇気も、「共病文庫」を読む勇気も持つことができなかった。

 

彼女の母親に会い、共病文庫のことを話すと、「桜良はあなたのためにこの本を書いていたの」と言われ僕は何を意味しているかわからず、その本を読みだしたのだった。

 

僕が共病文庫を読もうと思ったのは、彼女が自分のことをどう思っているか知りたかったから。

 

本を読んだ僕だったが、書かれていたのは日常のことで僕が知りたいことは書いていなかった。

 

しかし、本には白紙のあとに続きがあって、その内容は彼女の「遺書」だった。

 

遺書には彼女が僕の事をどう思っているか書いてあって、僕が彼女を想っている気持ちとまったく一緒だった。

 

彼女にとって自分とは周りによって形作られているものだった。

他人が自分の鏡となって自分という人格を作る。

 

相手が受け取る印象が彼女を形作っているのだと彼女は感じていた。

だがその生き方に彼女は一つの後悔もしていなかった。

 

彼女は僕に対して、「憧れ」を抱いていた。

他人に評価されるのではなく、自分自身で自分を形作れる僕に。

 

彼女はそれを「恋」だと思う瞬間が何度もあった。

しかし、時間のない彼女は僕を「恋人」にするのは嫌だった。

 

自分とはまるで正反対の位置にいて、お互いがお互いを人間として必要としている。

そんな特殊な関係を「友達」や「恋人」なんて関係にしたくない。

 

彼女もまた僕との関係を「君の膵臓とたべたい」と表現したのだった。

 

それを見た僕は、彼女の母親に「携帯電話を見せてください。」と頼む。

携帯を借りて、僕は彼女のメールの受信箱を見るとメールは開かれていた。

 

僕は彼女にメッセージが届いていたことを知り、今まで抑えてきた感情が溢れ出して彼女の母親の前で壊れたように泣き出したのだった。

 

彼女の母親から共病文庫をもらった僕はそれを彼女の親友である恭子に見せに行くのだった。

 

恭子に彼女が病気だったことを告げるが、恭子は僕が病気のことを知っていることが許せなかった。

 

「病気だと知っていれば、すべてを捨てて桜良といたのに。」

共病文庫を読みながら、恭子は涙が止まらなくなった。

 

そしてすべてを読み終えた後、僕は恭子に頼む。

「僕と友達になってください。」

それは彼女の願いでもあったが、恭子は首を横に振り帰っていった。

 

それから一年後。

僕は諦めることなく恭子と友達になる道を選んだ。

それは僕が彼女のような人間になると決めたからだ。

 

僕は恭子と共に、彼女の墓参りにきていた。

僕は彼女の墓前で話しかける。

「僕は君に会うために生きてきた。僕らは2人でお互いを補うために生きてきた。

 君がいなくなった今、僕は自分で立てるようにならなくちゃならない。」

 

彼女のようになろうと変わった僕。

そんな僕が恭子と楽しそうに話していると後ろから「うわははっ」と彼女の笑い声が聞こえた。

 

2人は勢いよく振り返るがそこには誰もいなかった。

僕は恭子と共に桜良の家へ向かうのだった。

 

小説の中の疑問点をさらに詳しく解説

【僕】の名前

桜良の死後、初めて僕が桜良の家を訪ねた時、桜良の母親から名前を聞かれ、

「志賀春樹(しがはるき)」と答えている。

 

それを聞いた母親は「作家にそんな名前の人がいたわね。」と桜良と同じことを言う。

僕は「どちらのことを言っているかわかりませんが。」と桜良に言ったことと同じことを答える。

 

この「どちらのことを」というのは

「志賀直哉」「村上春樹」を指しています。

 

名前自身に意味があったかどうかは疑問ですが、名前を隠していたのは、僕が人から名前を呼ばれる時に相手が自分のことをどう思っているかを「想像」していたから。

 

桜良との関係は

【地味なクラスメイト】【秘密を知っているクラスメイト】【仲のいいクラスメイト】【仲良し】【ひどいクラスメイト】【?????】と変化しているが、最後の【?????】に何が入るのかという質問に著者の住野はるさんはツイッターで

「それはご想像に任せるスタイルです。」と発言しています。

 

僕の名前に関するヒントは作中に出てきており、僕が桜良の名前を「似合っている」と褒めた時に、桜良も僕の名前が似合っていると答えます。

 

「どこが?」という僕に「死が(志賀)横にいる」

読んでいる側にとってはクスリとも笑えないジョークを言っています。

 

名前の春樹は「桜=春に咲く樹」というこれ以上ない答えをネットで見かけたので個人的にこれが気に入りました。

作中では「2人で1人」のような記述もありますし、「2人は繋がっている」と言っているようにも言えます。

 

通り魔の犯人はいったい誰だったのか?

小説の中では通り魔の犯人は「どこの誰かもわからない犯人はすぐに捕まった。」とされていて桜良は本当に偶然巻き込まれたということになります。

 

通り魔が元カレという予想もでていたようですが、これは小説の内容とは少しズレていると感じました。

 

小説でいいたかったことは「一寸先は闇」ということです。病気だから病気で死ぬまでは生きてられるというのは思い込みだよ。人間いつ死ぬかなんて誰にもわからないということです。

 

一見現実的のように思えるこの展開ですが、実はあまりリアリティのない(病気で死ぬ方が刺される確率より高いと思う)ように思えましたね。

 

この展開は人によっては「ぶち壊しだよ。」と思った人もいるのかな~と。僕は読んでいて「え~?この展開?」とちょっと受け入れるのに時間がかかりました笑

 

心に残った、桜良の名言

「真実か挑戦か」で勝った僕が桜良にした質問

「君にとって生きるっていうのは、どういうこと?」に対する答え。

この答えを聞き、僕は桜良が自分にとってどういう存在かに気づく。

 

「生きるってのはね、きっと誰かと心を通わせること。

そのものを指して、生きるって呼ぶんだよ。」

(中略)

「誰かを認める、誰かを好きになる、誰かを嫌いになる、誰かと一緒にいて楽しい、誰かと一緒にいたら鬱陶しい、誰かと手を繋ぐ、誰かとハグをする、誰かとすれ違う、それが、生きる。

自分たった一人じゃ、自分がいるって分からない。

誰かを好きなのに誰かを嫌いな私、誰かと一緒にいて楽しいのに誰かと一緒にいて鬱陶しいと思う私、そういう人と私の関係が、他の人じゃない、私が生きているってことだと思う。

私の心があるのは、皆がいるから、私の体があるのは、皆が触ってくれるから。

そうして形成された私は、今、生きてる。まだ、ここに生きてる。

だから人が生きてることには意味があるんだよ。

自分で選んで、君も私も、今ここで生きてるみたいに」

 

僕がタカヒロに殴られた後、桜良と僕が仲直りする場面で

「違うよ、偶然じゃない。私達は、皆、自分で選んでここに来たの。

君と私がクラスが一緒だったのも、あの日病院にいたのも、偶然じゃない。

運命なんかでもない。君が今までしてきた選択と、私が今までしてきた選択が、私達を会わせたの。私達は、自分の意思で出会ったんだよ。」

 

タイトル「君の膵臓をたべたい」の意味

タイトルの「君の膵臓をたべたい」というのは2人の関係性を示すものでもともとは、相手のことをどう思っているかという答えに

爪の垢を煎じて飲む

=格段にすぐれた人の爪の垢を薬として飲んでその人にあやかるように心がける。

という意味で使おうと思ったが、それではありふれた答えだと感じた僕と桜良が2人だけが理解できる言葉を贈るのがベストだろうと考え使った言葉です。

 

本来は自分が患っている場所の臓器を食べることでその病気が治るという言い伝えから桜良が僕に冗談で言っていた言葉ですが、それが徐々に意味のある言葉に変わっていき最後は2人の関係を表すピッタリな言葉になりました。

 

最後の一文の意味

作中の最後の一文に「もう、怖いとは思わなかった」という内容があります。

 

最初読んだとき、僕には意味のわからない文章に思えたのですが、これは僕が「桜良の名を呼ぶこと」が怖くなくなったという意味だと気づきました。

 

作中で僕の名前が隠れていたのは僕が想像している自分への評価と言いましたがそれは桜良のことを「君」と呼び続けたことにも関係しています。

 

僕は桜良を名前で呼んでしまうことによって桜良の存在が「何者」かに変わるのが怖かった。

 

「友達」「恋人」どんな名前がついてもいずれ失う桜良の名を呼ぶのは怖かった。

 

けど彼女を失って、僕は彼女の分まで生きようと考え「友達」を作り、前を進んで歩いた結果「怖いとは思わなかった」に変化したと思いました。

 

最後に出てくる恭子さんを好きになった"彼"とは。

志賀くんが友達になったのは恭子さんだけではありません。

ストーリーの途中で何かにつけてガムを勧めてくるクラスメイトがいたと思います。

 

クラスの中で桜良と志賀くんのことがコソコソ噂される中、その噂を志賀くんに直接聞いてきたのが"彼"です。

 

志賀くんはズケズケと核心を突いてくる"彼”に対して好感を持っていましたからその後友達になったみたいですね。

 

表紙のイラスト

印象的な桜を描いた表紙はイラストレーターの

loundraw(ラウンドロー)さん(22)が描いたものです。

 

loundrawさんは他にも東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」、朝井リョウさんの「星やどりの声」などのイラストも手がけています。

 

この表紙にした理由は、

 

「タイトルを読んでホラーだと思われないよう、青春100パーセントの絵にしてほしい」

物語のヒロインの名前が「桜良(さくら)」だったこともある。

「読み終わった後に改めてイラストを見てもらい、2人の日常にあったかもしれない1シーンとして感じてもらいたかった」

と、インタビューで答えています。

出典:福井新聞

 

ちなみに映画版のモデルとなっているのは、「伏見であい橋」です。

 

映画はストーリーが大幅に違います。

原作は高校時代で話は完結していますが、映画はそれから12年後の大人になった僕が描かれています。

 

小説の中で桜良が言った「教師になりなよ。」っていう言葉通り、僕は通っていた高校の教師をやっています。演じているのは小栗旬さんです。

 

桜良の親友恭子の役を北川景子さんが演じていますが大人になった恭子さんとどういったカラミになるかはわかりません。

※追記 映画を鑑賞しましたが、恭子さんの役割は小説とはだいぶ違います。しかし映画は映画で面白かったです。

 

というわけで「君の膵臓をたべたい」のネタバレでした。

賛否両論ある作品ですが、75万部も売れている作品ですので、興味がある方は一読ください。

 

 

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