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忍びの国のネタバレ。あらすじと結末(お国の最後は・・・)【小説】

投稿日:2017年4月9日 更新日:

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2008年に発売された和田竜さんの歴史小説が原作の映画

「忍びの国」

 

キャストは大野智さん・石原さとみさん・伊勢谷友介さんなど

豪華なキャストが集結。公開は2017年7月1日です。

 

今回は小説の内容を紹介していきます。

長いので目次を置いておきます。

※結末を知りたい人は4章から読んで下さい。

 

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映画予告

 

人物相関図(映画)

「忍びの国」公式サイトへ。

 

 

あらすじ

伊賀の国、それは無法者たちが集まる国。

人とは思えない術を使う集団の中でも「絶人の域」とまで言われた「無門」という男がいた。

そんな腕を持ちながらも彼が気にするのは妻にしたい女子「お国」の機嫌だけだった。

 

世は戦国時代。伊賀の隣国である「伊勢の国」が織田信長に手に落ちる。

次は伊賀かと思われたが信長は「容易には手を出すな」と伊賀の国を警戒していた。

 

しかし、そんな信長の言いつけを破って

織田信長の次男 織田信雄が率いる1万以上の兵が伊賀に迫る。

 

無門と伊賀の国の運命は如何に・・・

 

登場人物

織田勢

織田信雄(おだのぶかつ)

・・・織田信長の次男。

 

長野左京亮(ながのさきょうのすけ)

・・・身長150cmと小柄ながら120cmある大太刀をふるう

 

日置大膳(ひきたいぜん)

・・・180cm以上ある大男で日置流という現在もある流派の弓使い。

 

柘植三郎左衛門(つげさぶろうさえもん)

・・・元木造家の家老で伊賀の忍者。

 

下山平兵衛(しもやま へいべえ)

・・・甲斐の息子。弟を殺された恨みから伊賀を裏切る。

 

伊賀勢

無門(むもん)

・・・その腕は「絶人の域」とまで評される。基本は怠け者。

 

お国(おくに)

・・・無門が安芸の国から盗んできた女子。無門の稼ぎが悪いので夫婦になる気はなし。

 

文吾(ぶんご)

・・・後の石川五右衛門。今は盗みよりも殺戮が好きな男。

 

鉄(てつ)

・・・武器職人。まだ子供だが無門よりしっかりしている。

 

木猿(きさる)

・・・老忍者。土遁が得意。

 

百地三太夫(ももち さんだゆう)

・・・伊賀の地侍。無門や文吾の雇い主でもある。十二家評定衆の1人。

 

下山甲斐(しもやま かい)

・・・伊賀の地侍。十二家評定衆の1人。

 

ネタバレ

小説は4章で構成されているので順にストーリーを紹介します。

 

第1章

伊勢国を完全に支配するために国司の北畠具教(きたばたけとものり)

暗殺しようと4人の武士が具教の元へ向かう。

 

織田信雄(おだのぶかつ)とその部下である

長野左京亮(ながのさきょうのすけ)・日置大膳(ひきたいぜん)・柘植三郎左衛門(つげさぶろうさえもん)

だった。

 

具教は過去に信雄の父である織田信長と「大河内城」で戦をしており、

その時の和睦の条件として6女の凛を信雄へ嫁がせた。

 

そして信雄の権力が北畠内で強くなり、徐々に北畠家は力を失っていった。

そんな様子を見ていたのが具教の元部下、左京亮と大膳だった。

 

2人の家は何代も北畠家に仕える重臣であったが、具教に先がないと考えた2人は信雄に付いた。

 

 

具教は自分の死を覚悟していたが、タダでやられるつもりもない。

塚原卜伝(剣術)の使い手である具教は、一騎打ちを挑んできた左京亮を返り討ちにし、

止めを刺そうとしたが、助太刀に入った大膳によって致命傷を受けてしまうのであった。

 

 

脇腹を斬られ死を悟った大膳に「止めを刺せ」と言うが、

実直な性格で元の君主を斬ることなど道に反すると考える大膳は「いやだ」と断る。

 

その時、具教の首に手裏剣が刺さり、具教は死んでしまった。

投げたのは柘植だった。柘植は具教を裏切った際に妻と娘を殺された怨みがあった。

 

こうして具教の暗殺に成功した信雄だったが、そこへ信長が現れる。

信長は伊勢国を完全に掌握するために、具教だけではなく一族を皆殺しに来たのだった。

 

そんな戦場の中で異常な速さで戦場から離脱しようとする2人の男がいた。

伊賀の忍者でそのうちの1人は文吾といい、後に石川五右衛門(いしかわごえもん)と呼ばれる男だった。

彼らは具教の持つ茶器「小茄子」の居所を探るため具教の館に忍んでいたが戦場になった為、逃げだしてきた。

 

2人の忍者を見て信長は弓の名手である大膳に「5人張り」の強弓を出し

「この弓がおまえに扱えるか?」と挑発してくる。

 

大膳はその挑発に乗り、自分の武を信長に見せつける。

強弓から発射された矢は伊賀者の右足を付け根から切断し、2本目で首を切断した。

 

「弱い者いじめはしない。」と弓を打つのをやめた大膳によって

文吾は運良く逃げ出すことに成功したのだった。

 

伊勢国(三重)を完全に掌握し、近江(滋賀)や大和(奈良)を制した信長だったが、

「伊賀の国には安易に手を出すな。」というほど伊賀攻めに慎重な姿勢を見せていたのだった。

 

第2章

伊賀の国は無法の国だった。

伊賀では人を出し抜くことが常識で、義理人情から最も遠い存在だった。

 

だから同じ伊賀の国でもお互いに仲が悪く、喧嘩が絶えなかった。

そんな「常識」に疑問を持っていたのが下山平兵衛だった。

 

ある時いつものように伊賀者同士での喧嘩が起こり、

その際に平兵衛は弟の次郎兵衛を無門によって殺されてしまった。

 

平兵衛は息子が死んでもなんとも思わない父の甲斐に怒りを露にし

このことがきっかけで伊賀に報復を考える。

 

伊賀では隣国の伊勢を信長が陥落したのをきっかけに今後の方針を話し合うことになった。

伊賀には地侍が66人いて、その中から12人を選び(十二家評定衆)その12人が会議で方針を決定する。

 

下山甲斐と無門の雇い主である百地三太夫も十二家評定衆の1人だった。

彼らの会議は平楽寺で開かれ、決定したのは「織田の軍門に下る。」ということだった。

 

使者として平兵衛と文吾が伊勢へ向かうことになったが、

平兵衛は道中に文吾に死なない程度の傷を与え、裏切ったことを伝えさせたのだった。

 

平兵衛は信雄との対面を望み、それを叶えてくれたのが柘植三郎左衛門だった。

三郎左は平兵衛が自分と同じ考えを持っていることを感じ、信雄と会うための手配をした。

 

「伊賀を滅ぼしてください。」平兵衛は信雄にそう頼んだのだった。

信雄の重臣たちは罠だと警戒したが、伊賀を潰したい三郎左の話術によって信雄は伊賀攻めを決めた。

 

伊賀攻めの拠点として伊賀領内の丸山城を再建することを提案し三郎左は自らが使者として

伊賀に出向くと信雄に言った。大膳も「考えがある」と言って三郎左に同行することになった。

 

 

無門には「お国」という安芸から連れてきた女子がいたが、いまだ夫婦になれずにいた。

もともと夫婦になるつもりはなかったが、自分の術がお国にかからず焦った結果のことだった。

 

伊賀に着いたお国は今までの豪華な生活をするために無門に

「夫婦になりたければ、年に四十貫(だいたい100万)」稼いで」と条件を出します。

 

しかし無門の稼ぎは一貫と300文と到底及ばないし、今後も四十貫に到達しそうもない状態でした。

稼ぐまでは家に入れないと、この2年間家に帰ることもできずと散々な目に遭っていました。

 

家を追い出されていた無門は鉄の家へ居候し、それが2年も続いたので

いい加減鉄も「さっさと出て行けよ。」と呆れている状態だった。

 

三郎左が伊賀に到着し、十二家評定衆との会議になった。

三郎左は丸山城の再建を十二家評定衆に持ちかけるが当然これを断る。

 

「領内に城を建てて、そのまま攻め込んでくる気だろ」という不安を

三郎左は「城を建てる経費と伊賀の者への給料はこちらで全部払いますので」

という提案を出し、十二家評定衆はあっさりこれに乗ることにしたのだった。

(伊賀者はなによりも銭を重視する性質がある。)

 

大膳はこの様子に「こいつら本当の馬鹿だ」と呆れ返り、

「信雄の狙いは伊賀を潰すことだ」と十二家評定衆に言った。

 

しかし銭に目のくらんだ十二家評定衆に大膳の言葉は届かなかった。

どうしようもないと判断した大膳は伊賀攻めを潰すことを諦めた。

 

 

だが、三郎左も大膳もこのとき気づくことはなかった。

ここまでの全ての結果は百地三太夫と下山甲斐の狙い通りだったことに。

 

百地が無門に次郎兵衛を殺させた時から作戦は始まっていた。

甲斐は次郎兵衛が死ねば、平兵衛が伊賀を裏切ることを想定していた。

 

そして大膳が伊賀者を見下し、戦に参戦しないことも計算した上で

信雄を伊賀へ攻めさせこれを破る。

 

天下を統一しようとしている織田軍を破れば、伊賀の名は天下に知れ渡る。

すると伊賀の忍者を雇おうとするものが増え、今まで以上に儲かるという作戦だった。

 

第3章

丸山城は伊賀の者たちによって修築されていった。

無門は破格の給料に胸を弾ませ、お国の元へ給料を届ける。

 

お国も約束の四十貫文を無門が稼いできてくれたので

今までにない笑顔を無門に向けてくれたのだった。

 

しかし、丸山城の修築が終われば当然給料は支払われなくなる。

再びお国の機嫌が悪くなることに不安を感じていた無門はお国にそのことを告げた。

 

だがお国の機嫌は悪くなることはなかった。

それは伊賀が織田の軍門に下るのなら、今から出世すればいいという見通しがあったからだ。

 

無門はその考えを聞くとげんなりしてしまったが、逆らえるはずもない。

覚悟を決めて織田で出世することを誓うのだった。

 

 

しかしそんな夢は木っ端微塵に打ち砕かれる。

丸山城が完成すると三郎左は伊賀者をすべて追い出し乗っ取った。

 

三太夫は「さて、焼くか」とあらかじめ文吾を城に忍ばせ火を放ったのだった。

丸山城は焼け落ち、三郎左の軍勢は1000人以上も討ち死にしてしまったのだった。

 

信雄は当然怒り出陣しようとするが、

大膳が「弱い者いじめをする気はない。伊賀攻めには行かない。」と出陣を拒否。

 

大膳が出陣しなければ戦に勝てないと左京亮も出陣を拒否する。

三郎左も同意見で信雄は「大膳がいなければ勝てない」と言われたことに

腹を立てたが伊賀攻めを一時保留することに決めたのだった。

 

 

伊賀は丸山城が落城して1年が過ぎても攻めてこないことに対して焦れていた。

信雄はその後、摂津の国(大阪北部と兵庫南東部)に駆り出され伊勢にはいなかったのだ。

 

そしてやっと信雄が伊勢の田丸城に戻ってきた。

さらに伊賀は大膳が信雄と共に摂津へ行っていない事を知り、2人の関係が悪い事も確信する。

 

しかしこのままでは伊賀攻め自体がなくなるのではないかと心配されたが

「信雄に伊賀攻めをさせるための策がもう1つある。」と三太夫は言う。

 

三太夫は下人たちに伊賀の為に戦えと告げるが、無門は「銭は誰が払うんだ。」と抗議する。

三太夫は「伊賀には敵国が攻め込んで来たら一族でこれに対抗するという鉄の掟があるだろう!」

と怒り、無門もこれに従うしか道がなかった。

 

無門はお国にこのことを告げると、お国はさらに不機嫌になった。

無門は京都に逃げようと提案するが、「京都に逃げてどうするの?」とお国は拒否。

 

「信雄が伊賀攻めをやめてくんねぇかなぁ」とぼんやり考えていると、

文吾がやってきて「下人だけの会議を開くことになった。」と告げに来た。

 

会議に出向いてみると下人たちは皆逃げ出す算段を考えていた。

命をかけても金にもならず左京亮と大膳を相手にするなど馬鹿馬鹿しすぎるということだった。

 

逃げようと思っているのは半数以上いることがわかり

無門はこのままでは戦に負け、伊賀が消滅してしまうと考える。

 

戦自体を止めようと無門は大膳の元へ向かう。

大膳に信雄に掛け合ってもらって戦を止めてもらおうとしたが

大膳では戦を止められない事がわかると信雄に直接頼みに行った。

 

田丸城に易々と忍び込んだ無門は信雄の首元に剣を突き付けた。

「伊賀攻めを忘れろ、でなければまた襲いに来る。」と脅したのだが、

信雄は予想以上に子供っぽく、その脅しに従うどころか大声で喚きちらした。

 

「誰が忍者風情の言う事を聞くか!」

「おのれらなぞ、この信雄が根絶やしにしてくれる。女子供も容赦はせん!」

 

その言葉がお国も殺すという意味に聞こえた無門は今までにない殺気を放ちながらこう言った。

「ならばその首、あずけておこう。わしが戦場にて直々におのれが首を切り取り、

 おのれが名を地に叩き落とした上で地獄に落とす。」

 

その言葉に信雄はへたり込んでしまい、無門は田丸城から去っていった。

 

怒り狂った信雄は今すぐ伊賀を攻め滅ぼすと喚いていた。

そこへ大膳が駆けつけ信雄の無事を確認するが、信雄は大膳に

「なにしに来た?おまえがいなくても伊賀など滅ぼしてくれる。」

 

その言葉に大膳は何かの直感を感じた。

そしてこれまでの結果がすべて伊賀によって操作されていることに気づいた。

 

大膳は伊賀者を小馬鹿にしていたが、これほどの策略を練る伊賀者を戦うべき相手だと認識した。

 

そして信雄に戦に参戦することを告げるが、今更何を言っていると信雄は受け入れない。

大膳は信雄の胸ぐらを掴み「おのれのためにやっているのではないわ」と叫ぶ。

信雄は泣きだし、「おまえらに俺の気持ちがわかるか!何も持っていない俺の気持ちが!」と。

 

信雄の本音を聞いた大膳は信雄に忠誠を誓い、他の者達もこれに従った。

こうして伊賀の目論みは外れ、信雄が万全の態勢で伊賀に攻め入ることになってしまった。

 

 

無門は田丸城から逃げ出す途中で眠気に襲われ、飯福田寺(いぶたじ)で寝ることにした。

しかしそこでは誰かが祈祷をしていた。北畠具教の娘「凛」であった。

 

凛は信雄を討って欲しいと無門に頼み、

信雄を討つ謝礼は有名な茶器「小茄子」だと言い、これには「1万貫」の価値があるという。

無門は受け取るなりその場を立ち去る。凛の願いを聞いてやるつもりなど毛頭なかった。

 

思いが聞き届けられたと満足した凛はそのまま自刃してしまった。

 

 

「小茄子」を手に入れた無門は伊賀に戻り、小茄子を元手に商売をして暮らそうとお国を誘った。

しかし返ってきた言葉は「卑怯者!」だった。

 

国が戦いをしようというのにそれを見捨てるのは武家の血が流れるお国にとってありえないことだった。

困り果てた無門だったが、伊賀の半数が逃げること・信雄が「女子供にも容赦しない」と言っていたと伝えると

お国は意気地がなくなってしまい、渋々逃げることを承知するのだった。

 

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第4章

信雄の軍が伊賀へ向かった。その数は1万1千。

伊賀を3方から攻め込む作戦で、信雄軍8千・左京亮、三郎左が千五百・大膳が千三百だった。

 

信雄が攻め込んできたことを伊賀も察知し、それぞれの入口で待ち構えていた。

三太夫は自分の策が成ったと喜んだが、すぐに顔色を変えることになる。

 

兵が少なくなっていることに気づくと「無門はどこだ?」と叫ぶ。

「無門なら逃げたんだろう。他の下人もほとんど逃げたがね。」と軽く言われた。

 

三太夫は自分の道具である下人がなぜ自分の命令に逆らったのかわからない。

だが三太夫にそんなことを考えている暇はなかった。

 

夜が明け、信雄の軍が攻め入ってきたのだ。

三太夫は「勝てるのか?」と確信していた勝利に疑念を抱くしかなかった。

 

 

逃げ出した下人たちは山を越え安全な場所まで辿り着いていた。

お国を見るとその顔はまた不機嫌な顔になっていた。

 

逃げ出したことで心に余裕が生まれ、再び戦わない事への疑問が出てきたのだった。

無門はそんなお国の心の動きを敏感に受け止め、このまま逃げ出しても未来永劫お国は不機嫌だと悟った。

 

無門は国の為でもなく、凛の為でもなく、ただお国の機嫌を直す為だけに

「やっぱり戦に行くわ」と告げた。

 

「一人でですか?」そう問いかけるお国に「当然だろ」と内心思った。

それがわかったお国は小茄子を取り出し無門に渡した。

 

お国の意図を汲んだ無門は逃げている下人たちに

「ここに一万貫ある。合戦に加わるのなら

 雑兵1つに十文。武将なら十貫。信雄には5千貫支払う」と宣言する。

 

伊賀者は喜んで戦場へと戻って行った。

無門はお国に平楽寺に待つように言い、お国は去り際に

「決して死んではなりませぬぞ。」と涙目になりながら言った。

「これだよ、これ」と無門はにやけ、ようやく求めていたものが手に入ったのだった。

 

 

戦場に駆けて行った無門は窮地に陥っていた三太夫を救う。

三太夫は怒っていたが鉄は無門が戻ってきてくれて安心していた。

 

無門は自分が銭を出すということを伊賀軍に伝える。

それを聞くと伊賀者は息を吹き返し、金に執着するあまり狂気とすらいえる状態になる。

 

3方の入口の内、2つの入口の進軍を止めることはできたが、大膳がいた入口を突破されてしまう。

 

そのままお国のいる平楽寺へと突っ込んでいく大膳の軍。

その知らせを受けた無門は信雄を目の前にしながらもお国の元へ急いで向かった。

 

大膳の軍が平楽寺に迫った時、お国は寺にいた女・子供たちに発破をかけ大膳に立ち向かいます。

しかし大膳のあまりの化け物ぶりに「武器を捨てれば命は助ける」という言葉を聞いて皆従うことにした。

 

ただ1人、お国を除いて。

 

お国は大膳に「女だからといって遠慮はいらない。」と言ってしまう。

それが大膳の心に火をつけ、大膳は咆哮をあげながら馬でお国の元へ突っ込む。

 

大膳の咆哮を聞くなりお国はその迫力に棒立ちになってしまう。

大膳の槍がお国に迫ろうとしたその時、間一髪無門がお国を救出した。

 

お国は無門が兵士を倒す様子を見て、無門が「俺は伊賀一の忍さ。」という言葉をやっと信じた。

そしてそこへ伊賀の応援も来たこともあり、お国は「伊賀一の忍びなら信雄を討ちとりなさい。」と言った。

 

「五千貫は誰にも渡してはなりません。」とつけ加えた。

「結局、それかよ。」呆れながらも無門は信雄の元へ向かった。

 

 

戦況は伊賀に有利な状況だった。

伊賀軍は下山甲斐が左京亮に打ち取られ、平楽寺の大膳も盛り返していた。

 

それでも本体である信雄の軍が総崩れとなり、信雄の首も危ない状況だった。

その知らせを受けた大膳は信雄救出の為、平楽寺を捨て信雄の元へ向かった。

 

無門は一足早く信雄の元へ辿り着き、信雄の目前まで迫ったが

そこへ大膳が現れ、無門との一騎打ちとなる。

 

油断した無門は一度大膳に斬られてしまうが、鎖かたびらを着込んでいた為助かった。

驚いたのは大膳で重い鎖かたびらを着ても素早いのに脱いだらどうなるのか?

 

それは無門自身にもわからなかったが(脱いだことがないから)

再び戦いが始まると大膳は無門の動きをまったく目で追えなくなった。

 

両手を貫かれ死を覚悟した大膳だったが、信雄が弓を放ったおかげで命を拾った。

そのまま無門は消え、信雄は全軍に退却を命じたのだった。

 

 

信雄の軍はほぼ壊滅状態で左京亮も満身創痍になっていた。

左京亮を逃がすために三郎左が自ら殿軍(しんがり)を申し出た。

そして三郎左は左京亮を逃がし、自らは文吾によって討ち取られたのだった。

 

命からがら逃げ出した信雄だったが、まだ戦は終わっていなかった。

田丸城には無門と伊賀者が多数侵入していて信雄は本丸と広庭への間に閉じ込められた。

 

信雄・大膳・左京亮・平兵衛ら4人は孤立し、もはや命はない状況だった。

しかし平兵衛が無門に「川」と呼ばれる決闘を申し込むと無門もそれに応じる。

 

平兵衛は「わしが死んでも残りの者たちには手を出すな。」と言ったが

無門は予定通り全員殺すつもりだった。

 

決闘が始まり、お互いの攻撃を上半身の動きのみでかわす動きはもはや人間ではなかった。

互角の技量を見せたが紙一重で勝ったのは無門だった。

 

平兵衛は死ぬ間際に「約束は守れよ。」と言って事切れた。

無門は平兵衛を可哀想だと感じ、十二評定衆に対しての怒りがこみ上げてきた。

 

そして十二評定衆を血祭りにすることを決め、残りの3人を見逃したのだった。

 

平楽寺にやってきた無門は心配するお国を無視して十二評定衆に刃を向ける。

「伊賀一国を敵に回すつもりか」

「あと先考えて無茶できるか」

 

無門の本気に三太夫は「こいつを討ち取れば働かなくても一生食わしてやる」

と宣言し、下人は吹き矢を持って一斉に無門を取り囲んだ。

 

「下がりなさい」そう声を発したのはお国だった。

彼女は無門を守るために小茄子を叩き割ると下人を脅した。

 

しかしそれは逆効果でしかなかった。

下人は一斉に吹き矢をお国に向け放った。無門が助けに向かうも一歩間に合わない。

 

毒矢が数本お国に刺さってしまい、それは彼女には致命傷だった。

彼女は無門に「本当の名を教えて」と言った。

 

無門は「小さい頃に伊賀に連れて来られ、名前なんてないんだ。」と答える。

お国は「可哀想に」と寂しげに微笑み、そのまま事切れてしまった。

 

無門は物心がつく前から伊賀に売られ忍術を教え込まれた。

人を騙し・盗み・殺すことが日常だった無門は自分自身の人生を直視できないでいた。

 

お国にこだわったのはまともな人間として生きるための唯一の方法だったから。

それを失った無門は平兵衛の気持ちや凛の気持ちがほんの少し理解できた。

 

無門はお国の死など気にも留めずに小茄子を拾おうとしている伊賀者を見て

「おのれらは人間ではない」と言い捨て伊賀の国から去って行った。

 

結末(無門の最後は・・・)

信雄は信長に敗戦の詫びを入れるために安土城に向かう。

史実では「親子の縁を切る」と言うほどに信長は怒っていたそうです。

 

安土城で面会した信雄は信長から何度も蹴られ、叱責された。

そこへ家臣が「伊賀者が単身、信長様に言いたいことがあると来ています。」

信長が「斬り捨てろ」というと家臣が「そりゃまた随分だな」と言った。

 

家臣の顔を見ると無門だった。信雄は無門を斬ろうとするが

信長の前では刀を持つことが禁じられていたため、武器がなかった。

 

信長は「言いたいことはなんだ?」と聞くと

無門は「伊賀者だったらあんたの城に忍び込むのは簡単だ。」と答える。

 

「伊賀を滅ぼさないといつ寝首をかかれるかわからないぜ。」と言い

信長は無門の言葉によって動かされることとなる。

 

伊賀では信雄に勝ったことにより、伊賀忍者の価値が高騰した。

ウハウハだった三太夫だったが、栄華は長く続かなかった。

 

2年後、信長は四万四千の兵で伊賀に攻め込む。

三太夫をはじめ、多くの伊賀者が死に伊賀は負けた。

 

その中に無門の姿もあったというが少年を助け、そのままどこかへ消えたという。

 

無門は京都にいた。

無門が伊賀から連れ出したのは鉄で、一緒に暮らしていた。

 

無門はお国を葬った西野山に毎日通っていた。

いつものようにお国の元へ行こうと三条橋を渡ろうとすると

向こうから文吾と伊賀者が変装して歩いてくる。

 

無門が信長に伊賀を滅ぼすように言ったことを聞きつけ

無門を殺しにきたのだった。

 

そして間合いに入った瞬間に全員が無門に襲い掛かるが

無門もそれに応酬する。

 

伊賀者同士の戦いに誰も気づくことなく、人々は橋を渡っていくのであった。

 

というわけで、「忍びの国」のネタバレでした。

 

お国が死んでしまって非常に残念でした。

非情な世界に住む無門にとって唯一の光だったお国。

 

無門はお国が死んでしまった為に生きがいが彼女への墓参りだけになってしまう。

しかも最後は伊賀者から命を狙われ、無門に平穏が訪れないような終わり方でした。

 

「物語は基本ハッピーエンドがいい。」

という僕の個人的な展開をまるで無視してくれました(笑)

 

映画は2017年7月1日から

予告を見る限りアクションも期待できそうです。

すげー動きしてましたね、大野さん。

 

 

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